愛 「聖愛―?」


するとその時、お母さんが部屋に入ってきた。


聖愛 「…何?」


愛 「聡くんたちが迎えに来てくれたわよ」


お母さんはあたしの涙を見ても何も言わない。


きっと親父から聞いたんだろう。


聖愛 「今行く…」


あたしは涙を拭いて支度を始めた。





ガチャ―。


玄関を開けると、聡を先頭にした4人が立っていた。


やっぱり…違和感を感じる。


いつも目立っている、飛び抜けて身長の高いダークブラウンの金メッシュも、笑顔のアッシュブラウンの髪もいない。


そんなあいつらを見ていたら、また涙が溢れてきた。