【完】幼なじみは最強不良。〜special story〜

どうしようもない人間なのだ。


グッと拳を握りしめ、橋の手すりに足をかける。


役に立たないなら消えればいい。


その方が迷惑をかけずにすむ。


俺が手すりに登ろうと、足に力を入れた時…。







? 「―…樹!!」


聞き覚えのある何よりも愛しい女の声がして、俺は思わず振り返った。


樹 「…聖愛?」


聖愛 「樹っ…!」


聖愛は息を切らし、今にも泣き出しそうな顔をしていた。


どうして…ここに…?


俺が固まっていると、聖愛は俺に駆け寄ってきて、ギュッと抱きついてきた。


聖愛 「…バカっ!!」