【完】幼なじみは最強不良。〜special story〜

昨日久しぶりに家に帰った時、初めて問題の大きさに気がついた。


俺は自分の頬についたアザをそっと撫でた。


お袋は今まで一人でこれに耐えてきたのだろうか…。


苦労してきた母親に、俺は何一つ親孝行などと呼べるものはしてきてない。


迷惑をかけるばかりだ。


でも、だからといって俺に借金を返す金もなく…。


俺が必死に働いたとしても、到底返済は不可能だろう。


ガツンと橋の手すりを殴る音が、静かな空間に響き渡った。


改めて自分の無力さに腹が立った。


もう…俺なんて、誰からも必要となんかされない。