全ての策を和穂に読まれた。 それだけじゃない、余裕の表情で「クソガキ」と言われたことにも腹が立つ。 今度は勝てると思ったのに…! 「…んで、約束通り俺の言うこと聞けよ?」 グッと顔を近づけてきた和穂。 反射的に顔を少し後ろに引く。 そしてあたしの目の前に差し出したのは、薬の入った処方箋。 自分の顔が引きつるのが分かる。 何であの時眠気が来てしまったのか、 何であの時眠気に負けて眠ってしまったのか、 弱い自分を恨みたくなる。 そして和穂の考えが分かってしまう自分が嫌だ。