視線を向けると、試合後で暑いからか、心なしか顔を赤く染めた大翔くんがいた。 「…結子、あのさ、俺……」 「……?」 真剣な表情で見つめられ、いつの間にか、歩く足はお互い止まっていた。 「俺…、………… ……ぅああやっぱムリ!」 「…へっ?」 いきなり大声でそう言ったかと思ったら、自分の髪をぐしゃぐしゃと乱す大翔くん。 ……ひ、大翔くん……? どうしたんだろう…………?