ー…「西宮さん!」 「…っはい!?」 いきなり名前を呼ばれ、びっくりして振り返る。 そこには、いつも私を追い払いに来る先生が立っていた。 「まったく。先月からいつも言っているでしょう? 用がないなら帰りなさいって」 「あ、あの…っ」 よくこのやり取りがあったけれど、その度にうまく誤魔化して、大翔くんを待っていた。 でも今日の先生は、そうはいかないらしい。