私は慌てて首を振る。 「だっ、大丈夫だよ! あれは、私が勝手にしつれ…」 「…え?」 「なっ、なんでもないっ! 大翔くん帰ろ!」 私は鞄を持つと、大翔くんを引っ張って教室を出た。 ……あ、危なく、口が滑りそうになった… 私が勝手に失恋した、って… き、気をつけなきゃ……っ 私は昇降口で靴を履き替えると、大翔くんと並んで校舎を出た。