それを頭の中で理解した瞬間、ものすごい脱力感が私を襲った。 持ち直した鞄も、ストン、と手から離れていって。 コンクリートに伸びた2つの影を、信じたくはなかった。 どちらかが、違う人であって欲しかった。 …でもあれは、紛れもなく大翔くんとサツキちゃんだった。 部活を終えた何人かの生徒にチラチラ見られていることなんか、もうどうでもよくて… 私の頭と心は、空っぽになった。