外に出ると、やっぱりもうそんな時間だよね、と思った。 部活を終えた生徒がちらほらと家路についていた。 私は鞄を持ち直すと、家に向かって歩き始めた。 ー…「あれは絶対読むべきだってば!」 「わかったって! わかった!」 「わかったんならよろしい!」 しばらく歩いていると耳に入ってきた。 私は、少し下げ気味だった視線を上げて前を見た。