「でもさ、お似合いじゃない?」 「…うん、悔しいけどね。あたしだって、大翔くん好きなのになー」 大翔くんは、すごくモテる。 何せ、部内一、二を争うほどの野球センス、3年生を差し置いてのエースピッチャー、人当たりの良さ、おまけに成績優秀。 架空の世界の理想の男の子って感じだけれど、実際大翔くんは、本当に本当にそうなんだもん。 女の子はもちろん、クラス中のみんなが、大翔くんを憧れの眼差しで見る。