私もそうだったけれど、大翔くんは照れて俯いたままだった。 私にとっては、大翔くんが人生で初めての男の子の友達で、どうやって接したらいいのかわからなかった。 お母さんのエプロンの裾をぎゅっとつかんで、目をそらしていた。 やがて大翔くんたちは帰って行った。 「もうどうしたのよー。ユキちゃんやトウコちゃんと初めて会った時はにこにこしてたのにー」 お母さんは笑いながらキッチンに戻った。