「命に別状はありません」

病院の先生が春樹の両親に言った。
私はそれを覗き見していた。

「よかった…」

春樹のお母さんが言った。

すると
先生は悲しそうな顔をして言った。

「ですが…」

その次の
言葉は今でも頭から離れない。

『命に障害が残りますが…』

私は頭が真っ白になった。

そのあと
私は急いで春樹の病室に行った。

「春樹!」

その時の春樹の顔は真っ青だった。

「未来…」

息が荒い声で呼ばれた。

「すべて知ってんだろ…」

私はその言葉を聞いた瞬間
顔を伏せてしまった。

「そっか…」
「ごめんね…」

私は
それから春樹と会う事は無くなった。

そして
春樹は大きな病院に行くために
引越しをした。

私は
あんな事が起きたから
ここから引っ越したいと言った。

そして
また同じ学校になるとは
考えもしなかった。