~千沙side~

翌日、あたしは鼻歌を歌いながらミサンガの入った紙袋を持って、登校していた。


ミサンガを作ったのなんて久しぶりだったけれど、我ながら上手にできたので上機嫌。


これならきっと大志も気に入ってくれると思う。


そう思っていると、前方に恋羽の後ろ姿を見つけた。


「恋羽~!」


声をかけながら駆け寄ると、恋羽が振り向いて手を振ってきた。


「ミサンガ、今日渡すの?」


「うん。どうせまた3階の空き教室にいると思うんだぁ」