~大志side~

不覚にもカナタに裏切られ、入院してから3週間が過ぎようとしていた。


俺は自由の利かないベッドの上でギリッと歯を噛みしめた。


動けないということは、こんなにも苛立つことなのだと、理解できる。


赤旗の情報はメンバーたちから入ってきているものの、カナタを失うことはチームにとって大きかった。


現に、最近では赤旗の動きが大人しくなっていると聞いている。


でも……。


俺の考えでは、赤旗はすでに俺たちのテリトリーへ侵入してきていてもおかしくないと思っていた。