「あ、えっと……」


名前を呼ぼうとして、口を閉じる。


そういえば、自己紹介してないんだった。


前回のリカさんよりも派手で、どこか近寄りがたい雰囲気だ。


「あ、あの、名前は……?」


「あたしの名前? サヤよ」


そう言って、サヤさんはピンク色のピアスを指先でいじった。


「サヤさん、はじめまして。あたし、千沙」


「ふぅん? で、千沙はなんであたしの事呼んだのよ」