「俺はいいんだよ。事故らないから」


なんて、メチャクチャな言い訳をして笑った。


その笑顔が思いもよらず可愛くて、一瞬あたしの心臓がキュンッと悲鳴をあげた。


あれ。


そういえばあたし考え事してたんだっけ。


ドキドキの原因がわかりかけていたんだけど……なんだっけ?


さっきまで考えていたことをすっかり忘れてしまったあたしは、そのまま大志のバイクにまたがったのだった。