「でも、大志? 西と東のチームが一緒になっちゃうと、束ねるのが更に大変じゃない?」


「だから、千沙は余計な心配をするな。今日千沙に残ってもらったのは、西と東が1つになったという証を作ってもらうためだ」


「証……?」


あたしは首を傾げて大志を見つめる。


「あぁ。互いに裏切らないために、ミサンガを作ってくれ」


「ミサンガ……?」


「そうだ。この世に、たった1つしかないミサンガだ」


そう言う大志は真剣な表情をしていて、あたしは無言のままうなづいたのだった。