「…哲さん!」 「……そういうのは男からでしょ?」 「…………」 俯いて、何も言わない朱美ちゃんの顔を手であげる。 朱美ちゃんは真っ赤な顔をして、目を泳がしている。 本当に恋愛には疎いんだなあ。 二度と。 俺は手放さない。 初めて麻美以上に大事にしたいと思った子なんだから。