もう瑠璃の懲役はすぎていて、事実上釈放だ。





…なのに瑠璃は、起きなかった。






今日も病室に入って、ため息をつく。





そして、瑠璃の顔を眺めて、十一時に病院をでる。







そんなのが、日課になっていた。










静))「…瑠璃、一体いつになったら起きるんだよ。」






独りでにそんなことを呟いても、瑠璃の目はあかない。





それが悔しくて、叫んだ。








「…っお前は!!起きたら幸せなんだぞ!!?



オマエの父さんは、鳴矢さんは助かったし、鳴矢さんの兄貴は捕まった。



なのに、なんで起きたがらないんだよ!?



辛い事なんて、ない、ハズだろ…?






俺、8年も待ったんだけど。


…っも、俺。…どうしたらいんだよ…!」








俺は、不甲斐なく涙を落とした。