───カナside あれから、なにも起こらず季節がすぎた。 もう、10月。 ハロウィンが近付く中、あたしは【トイ】の存在に怯えていた。 トイは、昔の仲間─────…なんて、大層なものじゃない。 あたしと同じ。 ただそれだけ。 だから、嫌いなの。 それに、トイはあたしより非道だ。 あんなヤツなんかに、月狼の皆は怪我させない。 月狼はあたしが守る。 だって、あたしを守ってくれるって言ってくれたんだから。