───静side 「…なんだ、期待外れだな。」 頭にコツン、と何かが当たった。 それがあの女の指と気づくのに、そう時間はかからなかった。 「ばーん」 女はそう言った。 負けた。 俺が、この女に? 結構本気だったのに。 多分この女は、俺が本気を出しても勝てる相手じゃない。 身のこなしが独特で、まるで手からするりと抜け出す蝶のようだ。