勇気を出して一歩。屋上へと踏み出した。
色町と先生はとても驚いているらしい。目を見開いてこっちを見ている。
まぁ、当たり前か。あんなに注意してたのにまさか俺に見つかるんだもんな。


「っ……あ、う…」


驚いて声も出ないのか?
口をただパクパクさせるだけで色町はなにも言わない。

「ああああぁぁあああぁあっ!!見ないでぇええええ!!!」

「えっ!!?」

いきなり色町は大声を出すなり猫耳を手で隠してしゃがみこんだ。

「あー、うるさいですねぇ…落ち着いてくださいよ」

耳を塞ぎながら先生は言う

「だって灯!見られたのよ!!?この姿を!!どうするのよ!!」



…………呼び捨て!!?!?


「はぁ…記憶か存在自体消せばいいでしょうに」




……………………………ん?

今、よく聞こえなかったな…。消す??え?なに?

「っ…駄目よ…さすがに…未来は変えちゃいけない…」


なんの話をしているんだこいつらは。何がなんだかわからなくなってきた…