ふたりのガーディアン

タクシーが止まったのは、何やら公園の入口らしき場所。


お金を払い、二人でタクシーを降りると、蒼甫君は私の手を取り、公園内へと入って行った。


広大な公園の小道を、蒼甫君と並んで歩く。


あたたかい風が私達の間を優しくすり抜け、小道の脇の草がゆらゆらと揺れている。


蒼甫君は時々、私の顔を見てにっこり笑っていた。


私は高校時代を思い出して、胸が熱くなっていた。


その時だった。


目の前の景色が、急に色を変えた。


「あ…」


小道の脇に広がる一面のピンク色。


その色は奥の湖まで、びっしりと埋めつくされている。


「蒼甫君、これって…」


「うん。桜だよ」


「ロンドンにも桜があるのね」


「俺も知らなかったんだけど、イチャさんと必死に調べたんだ」


「すごく…綺麗…」


「だよな。

とりあえず、もう少し奥まで行ってみようか」


私達は止めていた足を動かし、また歩き始めた。


私と蒼甫君の周りに、ひらひらとピンクの花びらのシャワーが降り注ぐ。


その美しさに、私はすっかり目を奪われていた。