ふたりのガーディアン

「洋平君は蒼甫君の成功を誰よりも望んでたから、私が本当の事を知ったら、動揺して蒼甫君の足を引っ張ると思ったんじゃないかな…」


蒼甫君と別れるように言ったのは他でもない彼だったし、彼がそんなことをあえて私に言うはずがないよね。


「ちょっと腹は立つけど…。

でも、確かにアイツには世話になった。

洋平がいなかったら、俳優なんてとっくに辞めてたかもしれない。

色々、感謝してる…」


洋平君はあれからもずっとモデルと俳優の仕事を続けていて、今では個性派俳優としてすっかり名脇役となっていた。


「優月…」


「ん?」


「俺ね、ずっと優月が忘れられなかったよ…」


「私もだよ。ずっと忘れられなかった。

蒼甫君のつぶやき、毎日見てたの。

バカだよね…」


世界中のどこにいても、蒼甫が今何をしているのか知りたかった。


「バカじゃないよ。

思っててくれて嬉しい。

もう優月は俺のことなんて忘れて、瀬名と幸せにやってるんだと思ってたから」


「忘れてないよ…。

忘れたことなんか、一日もない…っ」


言った途端、涙が溢れた。


その涙を蒼甫君が指で拭ってくれる。