ふたりのガーディアン

「俺、再来月に結婚するんだ」


「はっ?」


「美容専門学校時代の同級生と」


「ま、まじかよ」


「もう5年付き合ってるし、そろそろいいかなって思って。

その子も美容師だし、実家改装したら、おふくろと三人で美容院やろうかと思ってるよ」


結婚…。


瀬名が…?


はは…。


俺はてっきり優月とそんなことになるのかと思ってたから。


結構拍子抜けだな。


「よかったら蒼甫にも来て欲しい。

スケジュールが合えば…だけど」


そう言って招待状を手渡す瀬名。


「もちろん行く!

調整してでも行く!!

行くに決まってるだろ?」


「でも、お前が来たら大騒ぎになって、花嫁より注目されそうだけどな」


「あー…。

なるべくわからねーようにしていくよ」


「どうやったって、バレバレだろ?

オーラが違うんだから」


「バーカ」


瀬名がにっこり笑う。


「本当に会えて良かった」


「うん。ありがとな」


「あぁ。じゃあまたな」


そう言って瀬名は、バーを出て行った。