翌朝、私は昨日の罪悪感に苛まれていた。


居酒屋で蒼甫君に偶然会ってしまったせいか、情緒がちょっと不安定になっていた。


正直、八つ当たりだよね。


桐谷君には申し訳ないことしちゃった。


桐谷君と会ったら、ちゃんとあやまろう。


そう思っていたのに、今日桐谷君は学校に来ていなくて。


少し拍子抜けしつつ、でももし私があんな事を言ったせいで休んだのだったらどうしようと、胸が痛くなっていた。


昼休憩になり、席を立とうとしたその時だった。


私の席の前に、誰かが座った。


スラッと背が高くて、茶色のサラサラの前髪。


一瞬、目を疑った。


「そ、うすけく…ん?」


ま、さか…うそ…。


「竹内…」


え…?


私の前にいるのは…。


「桐谷君!どうしたの?その髪…」


ロングレイヤーのうっとうしかった髪を短くして、すっかり雰囲気の変わった桐谷君。


私がビックリしていると…。


「昨日はごめん。

俺、デリカシーなさ過ぎたよね」


そう言って、くっと眉を曲げる桐谷君。


「ごめんな。

反省して、髪切って来たんだ。


これで許して…」