「人は誰でもね、何の努力もせずに出来てしまうことが、必ずひとつはあるのよ。

本人は当たり前に出来るから、それがすごいなんて一切認識してないけど。

でも、それは人から見たらすごい能力だったりするのよね」


「当たり前に出来ること?」


「そう。

だからそれを褒めてあげても、本人は当たり前過ぎて、大したことないと思ってしまう。

頑張らなくても出来てしまうから」


「あの、でも。

蒼甫君は、サーフィンも出来るじゃないですか」


「あー、あれはちょっと違うわ。

確かにもともとの運動神経はあるだろうけど、それは努力して出来るようになった部類に入るわね」


「え?よく意味がわからないんですけど」


「んー、つまりね。

当たり前に出来ることと、努力して出来るようになった能力とは、全然違うものなのよ」


「えっ?」


「人って努力して出来るようになったことをありがたがるし、充実した気分になったり、達成感を感じるものだけど。

ホントは持って生まれた、努力しなくても出来る才能が、必ずあるはずなのよ。

そっちを生かしたら、必ず成功するように出来てるわ。

だってその方が無理がないもの」


うーん、そういうものなのかな?


難しくてよくわからない…。