ふたりのガーディアン

「どーしたんだよ、裕樹」


「えっ?」


「ビックリするじゃん」


「ってか。お前ら、ここで何してたんだ?」


わざわざ玄関まで来て、ふたりきりでいるなんて。


「何してって……。竹内優月のコンタクトレンズが折れ曲がって目の中に入ってたから、とってやったんだよ」


「え…?あっ、ああ。そういうことなんだ」


なんだ、びっくりした。


絶対キスしてると思った。


どうかしてんな、俺。


「でもさ、こんなところで何の話してたんだよ」


ただ話すのに、二人きりになる必要があるのか?


「いいじゃん。俺と竹内優月の秘密だよー」


「は?」


「お前、さっきから血走り過ぎなんだよ。

変なヤツだなあ。

ほら、リビングに戻るぞー」


そう言って洋平は、リビングへと入って行った。


チラリと優月に目をやると、優月はなぜか不安そうにリビングの扉をじっと見ていた。


なんだか優月の顔色が悪い。


本当にコンタクトだけなのか?


もしかして洋平に何か言われたんじゃ…。