ふたりのガーディアン

蒼甫と話し込んでたら、リビングに優月がいないことに気づいた。


トイレか?


あれ?よく見たら、洋平もいない。


アイツ、優月に話しかけに行くって言ってたけど。


どこ行ったんだ?


俺はキッチンへと走った。


ここにはいないようだな。


おかしいな。


どこへ行ったんだよ。


俺はリビングの扉を開けて、玄関の方へと向かった。


あ、洋平だ。


こんなところにいた。


「ようへ……」


そう言いかけて、ゴクッと息を飲んだ。


洋平の向こう側にいるのは、優月で。


洋平は左手を優月の肩に置いている。


頭を傾けて、優月に顔を近づけていて。


ま、まさか!


優月にキスしようとしてるのか?


そ、そんなの絶対にダメだっ。


「おい!洋平!」


俺は洋平の肩を掴んで、優月から引き離した。


「お前、優月に何してんだよ!」


俺の声が、吹き抜けの玄関に大きく響き渡る。


洋平が俺の顔を見てビックリしている。


優月も俺を見て固まっている。


あれ?何…?


なんだよ。


「ん?」


洋平のその手にあるの、何…?