ふたりのガーディアン

神崎の彼女か…。


神崎くらいのレベルのヤツなら、女なんて取っ替え引っ替えなんだろうけど。


アイツが選んだのは、この竹内優月なわけで…。


なんだろうな。


意外と言えば意外だ。


そんなとびきり美人でもないし、華やかなところはまるでない。


なんでこの子を選んだんだろう?


まぁ、いいや。


それより俺は聞きたい事があるんだよ。


「なぁ。お前さ、裕樹の彼女と会った事あるんだよな?」


「あるけど…どうして?」


「彼女のこと、どう思った?」


確認したいんだよ。


樋口さんなのかどうか…。


「綺麗な人だと思ったし、瀬名君とお似合いだと思ったよ」


確かに樋口さんは美人だけど、合ってるのかな?


「だよな。美人だよな」


って、知らねぇけど。


「洋平君は、事務所でよく会うんでしょう?
二人は上手くいってるのかな?」


やっぱり同じ事務所だ。


「どうかな。事務所じゃそんな素振り見せねぇからな」


実際、全然気づかなかったし。


「あの人、やり手だよ。社長とあの事務所を立ち上げたんだから」


「えっ?」


竹内優月が、目を見開く。


「立ち上げたってどういうこと?」


え?樋口さんじゃないのか?


「ちょっとここじゃマズイから、廊下に出よう」


ちょっ。何?


なんだよ。