ふたりのガーディアン

「わからない…。

多分…どっちも好きだと思う」


二人を比べたことなんて一度もないし、きっとそれが正直な気持ち。


「ん…、それでいい。今はそれで。

瀬名は彼女が出来たわけだしさ。

これからは俺、遠慮なくアプローチできるわけでしょ?

覚悟しといてね、優月」


蒼甫君がいたずらっ子の目をしてる。


この目!


ずるい。


ドキドキさせられる。


「ねぇ、優月」


「ん?」


「今すぐ俺の彼女になってって言ったら、それは無理?」


「え…?

えっと、あの…」


「他の男子よりは、俺のこと好きでしょ?

俺と離れたくないでしょ?

それって、付き合うに充分な理由にならないかな」


そう…だよね。


蒼甫君は私にとってすごく大切な人で。


蒼甫君がいなくなるなんて、考えられなくて。


「どう…かな?ダメ?」


上目遣いの蒼甫君。


もうっ。


その甘えた顔は反則!


ずるいよー。


「俺の彼女になって…。俺、真剣だよ」


蒼甫君の熱い視線で、私の心臓どうにかなってしまいそう。


「ね?優月」


そう言って私の手をそっと握る蒼甫君。


せつなく見つめる顔は、あまりにも綺麗過ぎて…。


もう限界。



「は…い」




思わずコクリと頷いた。