ふたりのガーディアン

遠くで、波の音が聞こえる。


「ずっと、ずっと好きだった。

1年の時、クラスのみんなでカラオケ行ったろ?

あの時からもう気になってたんだ」


心臓の鼓動がどんどん速くなっていく。


「仲良くなって、それからすぐに好きになった」


蒼甫君が優しく目を細める。


「それでもなかなか言えなかったのは、瀬名も優月が好きだったから」


瀬名君…と聞いて、胸がチクリと痛む。


「俺とアイツね。

約束したんだ。

優月が自然に、俺か瀬名のどちらかを選ぶまで待とうって。

だから、どっちも抜け駆けしなかったんだ」


え…?


そう…だったの?


「でもアイツ、寝ぼけて自分の気持ち、言っちゃったことがあったよな。

ズルイよなー。

まぁでも、俺も保健室でキスしちゃったから、おあいこって感じかな」


ど、どうしよう。


なんだか顔が熱い…。