「とりあえず、しばらく様子見ってことにしとくか?」


瀬名君が口を開く。


「瀬名は明日からも普段通り、静華と話せよ。俺は話さないけどー」


べっと舌を出す蒼甫君。


「おまっ、ズルイぞっ」


「渋谷はさ、しばらく優月と付き合ってるフリしといてくれよ」


「フリって…。何気に傷つくんだけどっ」


「だって、そうじゃん。もうフラれてんだし」


「神崎お前、結構性格悪くない?」


三人はギャーギャー言い合いながら歩いている。


私の存在、完全に無視してるような気が…。


奇妙な感じだけど、なんだかちょっぴりホッとしてる。


誤解が解けて、本当に良かった。