「ごめん、ごめんごめん……っ」


うわごとのように繰り返して言う詩織ちゃんはもう

恐怖と不安に押しつぶされている。


その時、またあの男の声が響いた。


「木山香の死亡を確認。

回収をする。」


その言葉に静香ちゃんが泣きながら手を離すと

またこの前のように、香ちゃんの横たわっている床がパカリと空いて


「香……っ。」

香ちゃんは下へと消えていった。


「なんで……なんで香が……」


静香ちゃんはそうやってつぶやくと


詩織ちゃんに目をやった。