「たいぶ水準が回復してきたな」


「ええ。あのゲームにより

少しは国民の死についての意識が上がってきました」


良かった、なんてとても恐ろしくて言えないが。


「でも、どうして政府はあんな機械を作ったので?

教室内でやるなら

お金をかけてあんな機械を作らなくても

殺し合いゲームでも良かったんじゃないですかね?」


私がそう言うと、博士は言った。


「それは違うよ。

あのセンタクシテクダサイにはちゃんと意味がある。」


それはどういう意味だろう。


「ただの殺し合いでは生まれない。


どちらが大事が、どちらを殺すかそうやって考えてセンタクさせる事で

自分が殺したという罪の意識は芽生える。」