うつむいていた顔を桃ちゃんがあげる。 それはもう、とても嬉しそうな顔をして。 そして大量の血がついたナイフを伊藤くんに渡しに行った。 「キミは僕の立派な奴隷だ」 「はい」 嬉しそうな顔をしている。 さっきまで泣きそうな顔をしていたのに 桃ちゃんはすがすがしい顔をしていた。 おかしい。 人を殺しておいて、そんな事が思えるなんて。 だけど桃ちゃんには 助け出してくれた人が悪魔であっても 天使に見えていたようだった。