「そうだよ、お前と付き合ってすぐ」
しかし、それは
目に見えていた愛の方ではなかったなんて。
プリクラを持って帰って来た佐々木くんに数人が群がる。
すると、優香ちゃんは言った。
「でも、さっきのゲームの時
えみりは死ぬ前、私の名前を呼んでくれたんだよ。
えみりは最後まで私のこと裏切ってなかった……」
決定的なものを見て
持田君との愛を諦めた優香ちゃんは
今度は自分が裏切ったえみりちゃんの方を信じることにした。
人は苦しい事に出くわすと
必ずどこかで逃げ道を探したくなる。
しかし、現実はそう甘くなかった。