<やるな>




<仕掛けないの?>




<まだだよ>





<いつまでだ?>





<彼らの物語と、あの子の物語が交じるまでだ>






<それまでは――――――>






<生き血はまだまだだよ。松下一族も弱かったしね>




そんな、会話があった。






サヤ<彼らが勝ったんだ――――――>





サヤは呟いた。




サヤ<私も、行動に出ないとね>




しばらくたって、



サヤ<いつまでも、仕掛けるのね>





サヤはお茶をすすいで、





サヤ<天宮坂一族>




そう呟いた。






某屋敷にて。



<お嬢様、報告です>




豪奢な部屋で、執事は少女にそれを渡した。





<ん、ありがとさん>





少女はそう言って、執事を退室させた。