高見雪乃は、斗真から全てを聞いた。




雪乃<わかった。気をつけてくれ。千明はもう準備している>




雪乃は携帯を閉じた。





雪乃<私の行動せねばな>







<それは待って>






流麗な声がした。





雪乃は振り向いた。





闇色の髪に、巫女服に、撫子の髪飾りの少女がいた。






<高見雪乃さん?>







雪乃<あぁ。貴女は?>







<私はサヤ。あなたに言いたいことがあるの>







雪乃<私に?>





サヤ<運命を変える人たちに!>






雪乃<―――――――――>






サヤ<私の予言を聞いて!>







サヤは言った。






雪乃<――――――――――――!>






サヤ<あなたに託します。私の予言を、運命を変える人たちへ――――――>





雪乃<サヤ、君は?>







サヤ<私のことは秘密なの。でも、あなたに託したかったの>







雪乃<――――――――――――>






サヤ<だから、よろしくね。高見雪乃さん>







雪乃<サヤ―――>