「突然ですが、新しい仲間を紹介します。アニスさんです。」
先生は嬉しそうに言った。

といって入って来たのは、黒髪で長髪の美少女、アニスだった。

タイプ!だと思った男子生徒もいただろう。

「アニスです、よろしくお願いします。」

声は小さく、あまり響かなかった。

これを可愛いと感じた男子も少なくないだろう。

なんにせよ、中学生なのだから。

「アニスさんに質問がある人ぉー?」

5、6人手が挙がった。

なかには、クラスのムードメーカーでもあるトアも手を挙げて『はいはーい』と大きな声で言っている。

「彼氏いますか?」
トアの発言に皆は言った

「いいねぇーー!」

「トアくん!そのような、、」
先生も困っている様子。

「おい。トア!」
後ろから、イライラした声が聞こえて来た。

その声の主は、リヒトだった。

トアも驚いた。リヒトはなかなか喋らずいつも、何をしているか分らないような人だったから。

「そんな意味わからねー質問に時間かけてんじゃねーよ!」

そのこえはまさに恐怖そのもの。

教室は静まり返った。

リヒトの恐ろしさを知らされた瞬間だった。

そして、沈黙は続く。

それを破った人がアニスだった。

「先生、何処に座ればいいんですか?早く準備したいんですけど。。」

「えっ、ああーとそのリヒトくんの隣の空いてる席に座ってもらっていいかしら。」

この発言には先生も慌てた様子。

先生だけじゃなく、生徒も。というか、クラス全員。

そして、この出来事がきっかけに、アニスは普通ではない!と思われるようになっていった。