ポッケにライターを戻したかと思うと、同じ手で何か別の物を取り出す佐倉さん。
凄く自然な流れで、それをあたしの目の前に持ってきた。
「…え?何?」
「誕生日プレゼント」
煙と同時のその言葉。
驚きすぎて、声が出なかった。
そんなあたしを見て、佐倉さんはほんの少し慌てて言った。
「あれ…誕生日、あってたよな?今日のこと約束した日で」
「…うそ」
「え?」
「覚えてたの?」
穴の空くほどその小さな包みを見つめながら呟くあたしを見て、佐倉さんは少し安心した様に微笑んだ。
「よかった、あってた」
…泣きそうだった。
覚えててくれた。
それだけで叫びたい程嬉しいのに。
「…あけていい?」
「どうぞ」
震える指で可愛らしい包みをあけると、シルバーの綺麗なブレスレットが姿を現す。
「…可愛い」
プレゼントをもらえるなんて、期待するどころか予想もしてなかった。
こんな幸せ、予想できるわけない。



