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季節が変わり、温かくなると同時に、あたしは高校3年になった。
だからと言って何が変わるわけでもない。クラスのメンバーも大して変わらなかった。
多分、問題児を集めたクラス。その証拠に、担任は生徒指導だった。

だからと言ってあたし達が変わるわけでもなく、2年の時と同じような毎日が過ぎていく。

そんなある日だった。

「あーやっ」

学校に行くと、知恵達が待ち構えた様にあたしを囲んだ。みんな気持ち悪いくらい笑顔だ。

「え…何?」
「拉致拉致~っ」

知恵の掛け声と共に、文字通り拉致されるあたし。

「え、え!?」

意味のわからないまま、あたしはみんなに連れられて屋上に行くことになった。


屋上の入り口の前で立ち止まる。

知恵が笑顔でドアの前に立った。

「え…まじで何?」
「驚かないでね?せーのっ」


古いドアがギッと鳴った。朝日が暗い階段に射し込み、思わず目を細める。