でも、いや、なんというか、たぶん、自分が料理をあるていどできるからという上からの気持ちで判断はしていないつもりなのだが……これは、あれだよな。

 粥というには水分が足りないような気がするし、リゾットよりもまだ水分が少ない。

 かといって炒飯のようなパサつきがあるわけでは当然ない。

 むしろ白ご飯のようなふっくらもちもち感よりもまだ水分が多目な気がする。

 だからこれが炒飯でないことは確かだろう。

 でもなんだ、粥であるにもかかわらず……玉子が多少焦げているのが気になってしかたなくもある。

 最初はあさつきかとも思ったが、それはそれで玉子とは交わらずにまた別で黒ずんでいる。

 焦げてるわけでは、ない。

 微妙に黒ずんでいる。

 いや、ある意味絶妙に。

 なんせ“焦げてはいない”のは確かなわけだから。

 まぁそれが一番タチが悪いのだけども。

 せめてにおいがかげれば事前に味の想像ができるのだろうけれど、大変残念なことに風邪で鼻がきかない。

 いや、この場合はむしろ鼻が使い物にならない方がいいのか?

 鼻をつまんで食べれば味はほとんどわからなくなるしな。