「よくきこえ──っと」
と。
不意に立ち止まったかと思うと勢いよく振り返り、
「この前の告白ナシにしろっていわれてがっかりしたんだもん!!」
と叫ぶと同時に俺に掌底(しょうてい)を食らわせるようにして何かを押し付けてきた。
「あん? なんだ、コレ」
それはごわごわというかヨレヨレというか、とにかく握られたせいではなくて明らかに最初っからその状態なのであろう一枚の紙切れ。
ただよくみると真ん中辺りにアレがついていた。
「これ……四葉じゃないか」
もしかしてこれ“しおり”か?
「お、おい! これ」
気付けば再び遥か前方をいくまゆみ。
当然俺も再び全速力で追いかける。
「おまえ、これってどういう……」
どうせまた前に出させてもらえないのだろうと思った俺は、背中から声をかけようと彼女の後姿をみて、ふと気付く。
「なぁ、まださっきの返事きかせてもらってないんですけど?」
「しらない!」
耳から首筋まで“まっか”になってはき捨てるまゆみ。
「え~、きかせてくれよ~」
「しらないったらしらない!」
両肩を吊り上げながらそっぽを向きつつ段々と歩くスピードを上げていく。
「なぁなぁ」
「だ、だからしらないってば!」
こいつは帰りに一番高い牛乳を買わねぇといけねぇなぁ。
「まゆみさ~ん」
自宅にもどれば“押し花”がいい塩梅になってるはずだから、な。
と。
不意に立ち止まったかと思うと勢いよく振り返り、
「この前の告白ナシにしろっていわれてがっかりしたんだもん!!」
と叫ぶと同時に俺に掌底(しょうてい)を食らわせるようにして何かを押し付けてきた。
「あん? なんだ、コレ」
それはごわごわというかヨレヨレというか、とにかく握られたせいではなくて明らかに最初っからその状態なのであろう一枚の紙切れ。
ただよくみると真ん中辺りにアレがついていた。
「これ……四葉じゃないか」
もしかしてこれ“しおり”か?
「お、おい! これ」
気付けば再び遥か前方をいくまゆみ。
当然俺も再び全速力で追いかける。
「おまえ、これってどういう……」
どうせまた前に出させてもらえないのだろうと思った俺は、背中から声をかけようと彼女の後姿をみて、ふと気付く。
「なぁ、まださっきの返事きかせてもらってないんですけど?」
「しらない!」
耳から首筋まで“まっか”になってはき捨てるまゆみ。
「え~、きかせてくれよ~」
「しらないったらしらない!」
両肩を吊り上げながらそっぽを向きつつ段々と歩くスピードを上げていく。
「なぁなぁ」
「だ、だからしらないってば!」
こいつは帰りに一番高い牛乳を買わねぇといけねぇなぁ。
「まゆみさ~ん」
自宅にもどれば“押し花”がいい塩梅になってるはずだから、な。


