clover's mind

 こだわるってのは、ひとつの道しか認めないってことじゃなくて、可能性を求めるってことなんだ。

 それはどんな状況でもそのときにできる“その瞬間の”一番を探すということ。

 だから、あのときの言葉を取り消すなんてことは、それこそが俺のポリシーに反することだったんだ。

 そうさ。

“こうあるべき恋愛”がないのということは“こうあるべき告白”なんてものも当然ないわけで。

 にもかかわらず、脳みそをコンクリで固めるのはただのひとりよがりでしかない。

 大事なのは、自分が相手をどう想っているかをしっかりと伝えること。

 それだけなのだ。

 もっともらしい言葉を並べ立てて本質を見抜いたつもりになったって、歩き続けることでしか生きられない俺たちの“本物”なんて、たったひと呼吸の間に形を変える。


 ならば、だ。


 その瞬間の気持ちをありのままに伝えることをしないで、どうする。

 後生大事にしまっておいて、いつかくるという最高の舞台を待ちわびたところで、いざ舞台に上がってみりゃそのときにはもうホコリまみれのカビだらけ。

 込め忘れちまった古臭い想いに、どれほどの力があるっていうんだ。

 四葉のクローバーだって、四葉のクローバーだから幸運なんじゃない。

 四葉を見つけることで“幸せになって欲しい”という“誰かの想い”があったからこそ、今こうやって人々に幸運のシンボルとして親しまれているんだ。

 それは常に誰かが誰かのために新たに想いを込めていき、決して使い古されることはない。

 その瞬間の想いをありったけ込めて初めて、四葉のクローバーは四葉のクローバーたりえるのさ。