ほどよく冷えたゼリーを口に運びながら俺は土鍋をにらみつけていた。

 問題はきっかけ、だよな。

 そう、話しかけるきっかけ。

 今日は不幸なアクシデントによってまともな状況で会話はできなかったからな。

 まぁ、ある意味大変幸運な出来事ではあるのだけれども……うぉっほん。

「しかし、機嫌をどうにかしないことにはなぁ……」

 何が引き金になったのか皆目見当がつかないがともかく



 話しかけるきっかけ=機嫌をなおす



 であることは間違いない。

 本当であれば四つ葉を口実に話の足がかりにするつもりだったのだけれど、それを“受け取り拒否宣告”されたんじゃぁもはや意味なんてまるっきりない。

 かといって、いつもの雰囲気にもどさなきゃ告白なんてできやしない。

 俺の計画、演出を完璧に遂行するためにはまずはそこをどうにかしなけりゃならない。

 そう。

 もうすでに準備は整いつつある。

 後はそれを“完璧”な手順で“最高”の一瞬にして、告白という一世一代の舞台を作り上げるだけなのだ。