と、思う。

 うん。

 いや。

 あれ?

 ホントに?

「ぶぇっくしゅぉぉぉいぃぃぃ!」

 あぁこいつはまずい。

 早いとこ帰ってど熱いシャワーでも浴びなきゃまた無駄な繰り返しをしちまう。

 晩飯、は……まぁ今日はしかたない。

 非常食のカップメンでも食うしかない、か。

 ははは……。

 この俺が“カップメン”ねぇ……。

「世も末だな」

 がっぽりがっぽり、と立てる靴の音がなんだか妙にせつなくて、やっぱり俺はほろりとひとしずくだけ──そう、こっそりと涙を流した。