あおと出会ったのは、8年前。

高校生の頃、、、。


小学生の頃に親が離婚して、
母は前以上に勉強を押し付けるようになった。


子供ながらに母の期待に答えたくて、毎日毎日勉強した。

小学校、中学校ともに学年1位の良い娘を自分でも演じられていたと思う。


だけど高校入試の日、インフルエンザにかかり、見事に失敗。

それから、母の関心があたしからなくなった。


高校の入学式にも来てはくれなかった。


高校に入って、毎日勉強漬けだった日々から、
普通の女の子としての日々が始まった。

放課後は学校と塾の往復だったあたしにとって、高校生活は新鮮だった。


普通の女の子のように、放課後遊んだり、彼氏だって出来た。


なのに、その頃のあたしは何か物足りなくて、、、。


そんな時に出会ったのが、あおだった。



友達のバイト先の先輩との合コンがきっかけ。


高校生のあたしにとって、大学生だったあおは凄く大人に見えた。

男の癖にカッコいいとかより、キレイという言葉が
ピッタリだったあおに一目惚れしたんだ。


こんな気持ちになったのも初めてで、どうして良いのかわからなかった。






「レンリちゃんって、珍しい名前だね」


そう、合コン終わり間際に話しかけてくれたのは
あおの方からで、嬉しかった。



合コンの時はお互いに別の人と話していて、全く話せなかったから。


他の子と連絡先を交換している姿を見て、
羨ましがる自分の感情がなんなのか、この時はわからなかった。