【完】ハムちゃんが恋したキケンなヤンキー君。





「なんでもねーよ!」



そして、私から離れると雅先輩のもとへと行ってしまう。




「なんでもないの?
あたしは陸に用があったの。

ねぇ、今日家に行っていい?」



えっ……?


家……?


雅先輩の言葉に、呆然とする。




「なんだよ急に。今まで来なかったじゃん」



「ちょっとね、いろいろあって……」



悲しそうな、複雑そうな顔をする雅先輩。

でも、一瞬だけ私をチラ見して、笑ったような……。




「……今、家に猫がいるから、やめとけ」



「えっ。陸、猫飼ったの!?」




あからさまに嫌そうな顔を見て、雅先輩は猫が嫌いなんだって分かる。