【完】ハムちゃんが恋したキケンなヤンキー君。





ていうか、さっきから気になってたんだけど、


雅先輩、緒方くんのことをリクって言ってるよね?




「緒方くんの下の名前、リクっていうの?」



私は、まだかばってくれてる目の前の緒方くんに聞いた。




「ん?あぁ、そうだよ」




そうだったんだ。



緒方 陸。




知らなかった。

なんでだろう。


名前知らなかったことくらいで、なんかすごいモヤモヤして。



雅先輩に負けた気分になるのは…。



私の心臓、昨日からおかしいなぁ。






「こんなところで何してたの?陸ってば、キミ子ちゃんを追い詰めて」


おかしいね、っとでも言いたそうに、雅先輩は笑ってた。



その言葉を言われた瞬間、緒方くんはすぐに壁から手を離した。